分骨が必要なときというのは、実際にどういうときでしょうか。
●故人の好きだった人、場所の側で葬ってあげたい
亡くなった方がお好きだった人や場所の側で菩提を弔いたいと言う場合、家の墓の他に供養所を持つことがあります。
故人の趣味、思考、遺志、宗教観や価値観が反映されます。
●お墓が遠くにあり、改葬を考えているが…
お墓が遠くにあり、お墓の面倒をみるのが難しいから改葬したい。しかし、そのお墓の近くにも一応面倒を見てくれる親類がいて、その方は改葬に反対している等。
●とても大切な人だったから、離れたくなくて
とても大切な人だったために離れたくないということで手元で供養したい。でも、きちんとお墓にも入れてあげたいということで分骨をされる方もいらっしゃるようです。
最近では遺骨を入れられるペンダントなどが販売されていたりしますので、分骨すればいつでも、肌身離さずに持ち歩けるという時代になりました。
ペットを亡くした場合に、そのペットの遺骨を肌身離さず置いておくためにアクセサリーなどを購入する方が増えているようです。
●散骨・樹木葬などをするために
亡くなった方の希望で散骨や樹木葬をしてほしいといった場合、お墓にも入れてあげて、分骨した遺骨を散骨や樹木葬などにすることもあるようです。
分骨する理由はそれぞれの遺族で様々な理由があると思います。
「きちんと供養したい」「お墓参りをする心を大切にしたい」ために、できるだけその環境を整えていきたいと考えている方が多いようです。
ご遺族間でもそれぞれの倫理観や宗教観に違いがあります。中には「分骨は身が引き裂かれてバラバラになってしまうのでダメ」と思っている方もいらっしゃるようですが、これは迷信です。お釈迦様や各宗旨・宗派の師も弟子の希望で分骨されているケースが多くありますし、昔の偉人がさまざまな場所にお墓を持っていることを考えれば納得です。
何事もよく話し合うことが大切でしょう。