お盆の前日には、故人や先祖の霊を迎える準備をします。
「精霊棚(しょうりょうだな)」もしくは、仏壇に精進料理を供えた「霊供膳(仏膳)」や、季節の物を供えてお盆の設えをします。
13日の夕方に、家の前で「焙烙(ほうろく)」という素焼きの皿の上でおがら(麻がらのこと)を焚いて、「迎え火」として故人や先祖の霊を迎える地方もあります。
墓参りをしたあと、墓地で盆提灯に明かりを灯し、霊を自宅まで導いて帰ってくるという風習を行う地域もあります。
この時期に、菩提寺の住職が檀家を回って仏壇にお経をあげる「棚経(たなぎょう)」を行う地域もあります。
16日には再び火を焚いて「送り火」として送り出します。京都の有名な大文字焼きも送り火のひとつです。
「精霊流し」は、お盆の供え物をのせた「精霊舟」に火を灯して海や川に流す行事で、おもに8月16日に行われます。
また「灯籠流し」をする地域もあり、これらは精霊流しと送り火を一緒にしたものです。