「新盆」は四十九日の忌明け後に迎える初めてのお盆のことで、「にいぼん・しんぼん・はつぼん」などと呼びます。家族が集まり、親戚を招いて手厚く供養します。
四十九日を迎える前にお盆が来たときは、翌年が新盆になります。住職にお経をあげてもらう場合も多いです。故人の霊がはじめて帰ってくるお盆なので、霊が迷わないように、お盆の間、軒先や仏間に新盆用の白提灯をつるします。
仏壇の両脇や精霊棚の両脇に絵柄の入った盆提灯を一対飾ります。飾るスペースがないときは、片側に一つだけ飾る場合もあります。地域によっては、近親者が盆提灯を贈る習慣があります。絵柄の入った盆提灯は毎年飾るものなので、火袋のほこりを払い落とし、部品をよく拭いてから箱に保管しておきます。防虫剤を入れておくと安心です。
新盆用の白提灯は、玄関や縁側の軒先や、仏壇の前に吊るします。白提灯はローソクの火を灯せるようになっていますが、危ないので火を入れないで、ただお飾りするだけで迎え火とする場合も多いです。新盆用の白提灯は送り火で燃やしたり、菩提寺で供養処分してもらいます。それができないときは、少しだけ火を入れて燃やして、形だけお焚き上げにしてから、火を消して新聞紙などにくるんで処分してもよいでしょう。